歴史あるお寺や神社、坂道と海が織りなす美しい風景…… でも尾道の魅力はそれだけではありません。これまであまり注目されてこなかった住宅や事務所、銀行建築や土蔵など、尾道の賑わいをいまに伝えるきらっと光る建築たちがこの町にはたくさんあります。身近な建造物にも興味を持ってもらい、尾道の建築に対する理解を広げたい。また、昔の技法や職人の技などを実際目にすることにより、現代の日本建築が失いつつあるものを再認識し、技術の継承を提唱し、これからの尾道の家づくりについても考えるきっかけをつくりたいと考えています。「尾道建築塾」はその思いを形にするべく「尾道空き家再生プロジェクト」が一般の方を対象に開いているセミナーです。尾道の町並みを専門家とともに散策したり、ユニークな建物を訪問見学する「たてもの探訪編」と、再生現場で実際の作業を体験する「再生現場編」を開催しています。随時告知を行い参加者を募集しています。各回内容に応じて定員があります。
和作ウィーク2023 〜小林和作をめぐる。〜 更新日:23年10月18日
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主催:NPO 法人尾道空き家再生プロジェクト、                  
   AIR Onomichi
協力:尾道市立美術館、なかた美術館、
後援:尾道市
助成:公益財団法人 福武財団、
   中国地方地域づくり等助成事業
内容:オープンハウス、ワークショップ、
   展覧会、トーク、ツアー、お茶会
予約・お問い合わせ :電話080-6323-9921  
       メール mail@onomichisaisei.com


昨年に引き続き、尾道市の名誉市民・洋画家、小林和作旧居を中心にご命日を含む5日間の回遊式ウィークリーイベントです。
今年は、和作さんの友人でもあり、産婦人科医の文化人、小野鐵之助氏の「旧小野産婦人科」が「オノツテビルヂング」として、
グランドオープンするにあたり、1階裏庭のギャラリー「瓦全房」と3階までの大々的なお披露目を核にしています。
小林和作旧居でも尾道移住の先輩でもある日本画家、森谷南人子さんの作品を紹介します。
今年は連日トークイベントと、最終日は尾道市立大学の作動部によるお茶会もあり、盛りだくさんの内容です。
人が集うのが大好きだった和作さんを偲んで、たくさんのみなさまにその痕跡を辿ってもらえる機会となることを祈っています。



オープンハウス
3軒同時に内部見学会を行います。和作の作品を始め、貴重な関連資料や調度品などもご覧いただけます。
和作旧居では、和作の尾道移住の先輩でもある森谷南人子さんの展覧会を開催。
お茶室で一息できる喫茶コーナーもご用意しています。

和作ウィーク2023特別企画展
「森谷南人子 〜珠玉の小品展〜」
森谷南人子は、岡山県笠岡市出身で尾道に永住した日本画家。親交のあった小林和作は京都美工時代の一年先輩で、
他県から尾道に移住したという共通点もあります。
今回は和作旧居で、南人子の多彩な色紙や版画などを展示します。


日時:11月3,4,5,611,12日  13:00~17:00  
場所:小林和作旧居、高橋家、小野鐡之助邸の3会場 *予約不要。
入場料:3館共通券 1000 円 高校生以下無料 (和作マップ、バッジ付き)


和作をめぐるツアー
オープンハウスの 3 軒を中心に、尾道市立大学教授 小野環と共に和作ゆかりの場所を巡ります。
日時:11月5日(日)  14:00~16:00
集合:13:50  オノツテビルヂング(旧小野産婦人科)(尾道市十四日元町4ー20)*商店街の尾道浪漫珈琲の裏あたり
参加費:1000円 (3軒の入場料、和作旧居でのドリンク、和作マップ、空きプレス13、バッジ付き) 
    *要予約 定員20名
 
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小林和作旧居

1933(昭和8)年に建てられた、広島県尾道市の名誉 市民である小林和作のアトリエ兼住居は和風住宅の 逸品として、建築的・文化的にも重要な建築です。 建物を修復していくだけではなく、和作の人物や尾 道市の文化を学ぶ場として継承していきます。本年度は、和作の尾道移住のきっかけとなった森谷南人子の展覧会を開催。
お茶室で一息できる喫茶コーナーもご用意しています。
 *駐車場も少しございますので、なるべく乗り合わせてお越しください。
  バスの停留所は「長江2丁目」になります。










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オノツテビルヂング(旧小野産婦人科)

小野鐡之助は小林和作の親友であり、尾道の 文化的土壌にの発展に大きく貢献した人物です。
この度、鐡之助が産婦人科医として開業 していた建築(1938年築)を再生し、「オノツテビルヂング」という複合施設として運営を開始しております。
和作の壁画や襖の書が残る建物では、中長期方の滞在施設として生まれ変わった2.3階も特別公開。
裏庭にある「瓦全房」では、医院長でもあり、文化人としても和作とともに活躍した小野鐵之助の作品や資料を展示します。

*1階の元待合室の部分は現在「pop up コーナー まちあい」として、
 日替わり出店を募集しながら活用しています。
 和作ウィーク期間中は、焼き菓子やオーガニック食材、アクセサリーなどの
 お店が日替わりで並び、3階の管理人室のダイニングも出張カフェの限定出店も
 あります。




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高橋家 展覧会 「高橋家にまつわる物語」 アーティスト:横谷奈歩

高橋家は小林和作と交友があった脚本家高橋玄洋氏が 若き日を過ごした邸宅です。尾道市助役も務めた玄洋氏の父、高橋武氏が購入し居住していた民家です。
美術美術家 横谷奈歩は2013年よりこの家の記憶を読み解 きつつ、家の空間自体を丹念に作品化してきました。 横谷奈歩の作品にも高橋家の家族の物語のみならず小林和作のエピソードも登場します。















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リレートーク①
「真野研トーク・尾道旧市街に広がるアートワーク、
       地域アーカイブ、再目的化された場所」

   講師:東京工業大学真野研究室のみなさん
日時:11月3日(金祝) 16:00~17:30
場所:小林和作旧居
参加費:無料( 共通券で参加できます )*予約不要

リレートーク②
「森谷南人子のこと」
   講師:永井明生(泉美術館学芸員)
日時:11月4日(土) 16:00~17:30
場所:小林和作旧居
参加費:無料( 共通券で参加できます )*予約不要

リレートーク③
「和作旧居 仮活用で見えたもの」
   講師:小野 環(尾道市立大学教授)
日時:11月5日(日) 16:00~17:30
場所:小林和作旧居
参加費:無料( 共通券で参加できます )*予約不要

リレートーク④
「続・小野鐵之助論」
   講師:林 良司(尾道新聞社記者)
日時:11月11日(土) 16:00~17:30
場所:小林和作旧居
参加費:無料( 共通券で参加できます )*予約不要


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尾道市立大学茶道部による 和作茶会

和作の奥さまがお茶の先生で、「三忘庵」という立派なお茶室と部屋の全てに炉が切ってあるという和作旧居にて、尾道市立大学の裏千家茶道部によるお茶席をご用意しています。

日時:11月12日(日)
   1席 10:00~ /  2席 10:40~ / 3席 11:20~ / 4席 13:00~ / 5席 13:40~ / 6席 14:20~
場所:小林和作旧居 「三忘庵」
参加費:1000円 *3館共通入場券付き
    *要予約 各席7名ほど (当日券もございます)
予約:電話 080−6323−9921
   mail@onomichisaiseii.com














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尾道・瀬戸際建築スケッチ旅  〜久保小学校編〜  

日々気づかないうちに、尾道の時代を生き抜いてきた大切な建造物が簡単に取り壊されていっています。
その歴史的価値や存在意義を問われることもなく、風景がどんどん変わっていく現代社会に物申す新企画です。
これ尾道に残したいな!と思う建造物を旅する建築家・渡邉 義孝さんに熱く語ってもらった後、1時間ほどのスケッチタイム、その後みんなで近くの再生事例のカフェなどでお茶をしながら講評会をします。完成したスケッチは、後日、オノツテビルヂング(旧小野産婦人科)の1階路地ギャラリーで展示します。









第5回目は、尾道のさまざまな映画のロケにも使われたほどの美しい戦前の鉄筋コンクリートの小学校です。
久保小学校は、明治6年(1873)に土堂町の天寧寺に置かれた小学温柔舎を起源にもち、後に尾道尋常小学校となり、明治30年(1897)に現在の場所に校舎を新築移転、大正9年(1920)には久保尋常高等小学校と改称し、昭和8年に現在残る鉄筋コンクリート造の校舎を完成させています。当時の在校生の想い出によると、完成した当時は広島県一の校舎として評判だったといいます。(『創立百周年記念誌』尾道市立久保小学校,1973年)アーチ状の装飾が施され、縦長の三つ子窓を連続させ、アールデコを思わせる仕上げとなっており、その美しさは尾道一とも言っても過言ではないでしょう。
しかしながら、少子化や耐震化の問題に揺れ、現在は別の場所の仮設校舎に移転しており、今後の町の中心の教育や校舎の行く末を心配しています。
尾道に生き延びている建物の数々は先人の生きた証です。
失ってしまっては二度と戻ってこない尾道のかけらに思いを馳せ、次の世代に繋いでいくための一助となることを目指します。


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日時:10月28日(土)14:00〜17:00 *小学校正門に集合
           
参加費:大人1000円(お茶とお菓子、用紙、レクチャー資料付き)
 *画材は各自お好きなものをご用意ください!画用紙はこちらの規定のものでお願いします
 *お子さまは無料です!
定員:なし
予約:不要
お問合せ:mail@onomichisaisei.com、電話 080-6323-9921(担当:豊田)


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講師プロフィール:渡邉 義孝
1966年生まれ。一級建築士。尾道市立大学非常勤講師。鈴木喜一建築計画工房+アユミギャラリーで修業。2004年、一級建築士事務所・風組・渡邉設計室を設立。2007年から尾道空き家再生プロジェクト理事として尾道市空き家バンク事業を担当。
著書に『風をたべた日々』(日経BP社)、『台湾日式建築紀行』(台湾・時報出版社)、『セルフビルド〜家をつくる自由』(旅行人)、共著に『小さなまちづくりのための空き家活用術』(建築資料研究社)など。
『中国新聞セレクト』に「台湾に残る日式建築」を、また隔月誌『コンフォルト』に「実測野帳は語る」を連載中。


















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建築スケッチ旅の小さな展覧会
10月28日に行う尾道瀬戸際建築スケッチ旅の作品展示を路地の壁面を使ったギャラリーで
展示します。

日時:11月3日〜 終日の予定
場所:オノツテビルヂング(旧小野産婦人科)の路地ギャラリー
入場料:無料 予約不要
©2008 尾道空き家再生プロジェクト