空き家に関する情報交換を行うことや各種活動を行っている人と人とを緩やかに結びつけていくことを目的としています。
毎月、尾道の空き家問題やまちづくりと関わる活動を行っているゲストをさまざまな方面から招き開催し、ゲストの体験談や空き家問題等に対する意見などを聞きながら、参加者が情報交換をしていきます。
リラックスした雰囲気の中、毎回ゲストの話をベースにさまざまな提案や楽しいアイデアが飛び交います。
そんな中から新たな発見や、実際の空き家問題を考えていく上でのヒントが得られればと考えています。
現在、旧和泉家別邸をメインに開催しています。
その佰。「ガウディハウス、ついに完成!〜現代の職人さんのこだわり〜」 更新日:20年02月24日
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活動が始まったばかりの2007年頃には、他の物件もなかったので、毎月この8畳の部屋に集まっては、色んなゲストをお迎えして空き家にまつわるお話や作戦会議を積み重ねてきた「尾道空き家談議」。
途中、ガウディハウスを飛び出し、尾道のあちこちで発生し始めた空き家再生の事例を追って開催するようになり、記念すべきその第100回目は、尾道空き家再生プロジェクトの発祥の空き家、通称ガウディハウスに帰ってきました!

もともと昭和8年に一人の大工さんがコツコツと3年もの年月をかけてつくりあげたと聞いているガウディハウス。和泉茂三郎商店の別邸として、坂の途中に建てられました。昭和初期に尾道でも流行った和洋折衷の洋館付き住宅で、狭い中にも当時の職人さんの技と今では手に入らないような材料を用いたこだわりの意匠と遊びごごろが10坪という狭い敷地の中にこれでもかと詰め込まれた建物でした。使われなくなってから25年もの間空き家になっており、2007年に代表の豊田が買い取り、大工の旦那と共に再生に着手。あまり工事が進まないまま使える部屋だけ使い始め、12年の長い時をかけて、少しずつ少しずつ進めてきました。途中、登録文化財にも認定され、10年過ぎた頃から、いい加減完成させないととエンジンがかかり、2020年2月についに(ほぼ)完成し、22日よりお披露目会を開催しました!

「ついに完成!現代の職人さんのこだわり」とのタイトルで、この10坪の建物の細部に至るまでご尽力いただいた職人さんたちのご紹介とこだわった部分や苦労話をご披露してもらいました〜
瓦屋さんの尾上さん、板金屋さんの藤尾さん、塗装屋さんの山根さん、左官の山本さんと島田さん、電気工事の桑田さん、設備の井上さん、畳屋さんの平田さん、建て具の沖田さん、表具師の津口さん、大工の豊田工務店さんという面々に本当に細かいところまでお世話になりました〜〜〜
そして、そこに地元アーティストさんの作品や調度品が添えられ、唯一無二の存在になりました!
色や質感などとことんこだわり、普通はお願いしないようなところまで無理を言い続けた再生でしたが、みなさん今日は嬉しそうなお顔でご参加いただき、よかったです。ホッ。
元々が凄い職人技だらけの建築なので、そこに重ねる現代の技。
建築士さんの知識と作家さんの備品や作品、ロゴマークなどのデザインに至るまで、みなさんのプロ魂と想いがギューっと詰まった建物になりました。
この技をもう100年先の未来へ継承していければと思います!
©2008 尾道空き家再生プロジェクト