歴史あるお寺や神社、坂道と海が織りなす美しい風景…… でも尾道の魅力はそれだけではありません。これまであまり注目されてこなかった住宅や事務所、銀行建築や土蔵など、尾道の賑わいをいまに伝えるきらっと光る建築たちがこの町にはたくさんあります。身近な建造物にも興味を持ってもらい、尾道の建築に対する理解を広げたい。また、昔の技法や職人の技などを実際目にすることにより、現代の日本建築が失いつつあるものを再認識し、技術の継承を提唱し、これからの尾道の家づくりについても考えるきっかけをつくりたいと考えています。「尾道建築塾」はその思いを形にするべく「尾道空き家再生プロジェクト」が一般の方を対象に開いているセミナーです。尾道の町並みを専門家とともに散策したり、ユニークな建物を訪問見学する「たてもの探訪編」と、再生現場で実際の作業を体験する「再生現場編」を開催しています。随時告知を行い参加者を募集しています。各回内容に応じて定員があります。
尾道建築塾 たてもの探訪編2022 更新日:22年04月20日
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久々のたてもの探訪編を開催します!
2 つのユニークなコースを専門家とともに散策することで、まちの魅力を再発見していきます。

日時:①尾道の古社寺巡りコース
(講師:尾道大学非常勤講師 渡邉義孝)
    5月15日(日)14:00~16:00 長江口ロープウェイ乗り場前集合

   ②長江エリアと失建築コース
(講師:尾道市立大学美術学科教授 小野 環、東京工業大学准教授 真野洋介)
    5月28日(土)14:00~16:00 長江口大型バス駐車場(公衆トイレ横)集合

参加費:各回一般1000円(資料代含む) 
    *限定各回20名(要予約)

予約・問合せ:電話 090 2809 2938  メール mail@onomichisaisei.com
        *予約時に、住所・氏名・電話番号お知らせください
         ご参加の際にはマスクをご着用ください。体調の悪い方の参加はご遠慮ください。

主催:NPO法人 尾道空き家再生プロジェクト
助成:公益財団法人 福武財団

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<コースと講師紹介>

①尾道の古社寺巡りコース

尾道の歴史的景観の中心をなす古社寺。浄土寺や西郷寺、西國寺そして天寧寺などに 残る中世の寺院は、国宝や重要文化財に指定された貴重や遺産でもあります。「寺巡 りルートは尾道観光の柱」とわかっていても、一つ一つの建築の魅力を説明するとな るとちょっと......という人も多いのではないでしょうか? ヘリテージマネージャー 資格を持つ一級建築士と一緒に、「この寺のどこが、なぜ、すごいのか?」をひも解 いてみましょう。建築史の初級者向けです。

講師:渡邉 義孝
1966 年生まれ。一級建築士。風組・渡邉設計室代表。尾道市立大学非常勤講師。尾道空き家再生 プロジェクト理事として空き家バンクや文化財調査を担当。住宅設計、民家再生、文化財調査等の 業務のかたわら、台湾、コーカサスなどユーラシア各地の伝統的建築のフィールドワークを続ける。 著書に『風をたべた日々』『台湾日式建築紀行』『台南日式建築紀行』、共著に『セルフビルド 家を つくる自由』など。


②長江エリアと失建築コース
 
街の表情を形作りながらも失われていった建築は無数にあります。街は代謝してい きますので当然のことですが、中には多くの人の中の記憶に残されているものや建 築的に魅力的なものも少なからずありました。今回はその跡をたどりながら巡る道 のりを歩きます。最後は、小林和作や森谷南人子も日々歩いていた変わりゆく長江 通りの風景を見ながら北上し、再生途中の小林和作旧居を見学します。

講師:小野 環
北海道函館市出身。尾道市立大学美術学科教授。専門は絵画・インスタレーション。2001 年よ り尾道を拠点に活動。2006 年よりアーティストユニット「もうひとり」として活動。2007 年よ りアーティスト・イン・レジデンス AIR Onomichi 主宰。2021 年第 24 回岡本太郎現代芸術賞特 別賞を受賞。主な展覧会に、「VOCA」(上野の森美術館、2004)、「複数形の世界のはじまりに」(東 京都美術館、2018)、「Re-edit 再編」(個展、光明寺會舘、2022)。

講師:真野 洋介
岡山県倉敷市出身。東京工業大学環境・社会理工学院准教授、尾道市立大学大学院美術研究科非 常勤講師。専門は都市の再生とまちづくり。主な再生プロジェクトとして「COMICHI 石巻」(宮 城県石巻市、2015)、「博労町まちかどサロン」(富山県高岡市、2018)、「サカサカ」(富山県高岡市、 2022)。主な著書に「まちのゲストハウス考」(学芸出版社、2017)、「復興まちづくりの時代」(建 築資料研究社、2006)。
©2008 尾道空き家再生プロジェクト